気付き その5

気付き

うちの会社は工場で機械を扱っている。

だいたいの工場というのは機械を稼働させて製品を作り、利益を得る。

製造業というのはそういうものだ。

会社は1日に出来るだけ多くの製品を作り生産性を考えて作る。

もちろん不良品が出ないように作る。

僕は現場で働いている。

現場で働いている多くの従業員が高卒や専門卒だ。

ここでは学歴などではなく技術がものをいうのだ。

逆に大卒で技術がなかったら低学歴の人間に後ろ指をさされるだろう。

僕も低学歴の人間の1人だ。

技術というのは体が経験や日々の試行錯誤の中で覚えていくものである。

それは自分自身も経験している事であって良く分かる。

しかしこの年になってあることに気づいた。

前にも書いたが自分の技術は自分のためだけになっている。

ここで培った技術は自分のものじゃなく会社のものなのだ。

会社の敷地、機械、電気、工具を借りて作業をして培ったものであり決して自分だけのものではないのだ。

自分の為だけであれば事業を起こして自分のためにやれば良い。

多くの製造業が技術というのは会社の財産と考えている。

しかし従業員はそんなことは全然考えていない。

会社もそこまで従業員に契約書として出してないからお互いがなあなあになっている事が多い。

基本的には技術関係には一つ一つ書類で残してオフィスの方で管理するべきだと思う。

それを四半期に1回責任者が集まりまとめて会議をするものであろう。

どういうやり方をすれば生産性が上がるだろう。

どういうやり方をすれば不良品が出にくくなるのだろう。

それは各担当者が1番良く知っている。

それかベテランに聞けば想像ながら的を得た答えが返ってくるだろう。

だいたい現場の管理者は作業者上がりの人間が多く書類にまとめたりするのが苦手な人たちだ。

最初に言った僕を含めた低学歴な人達だ。

ここに1人でも書類作成に対して問題なく業務を出来る人がいると頼もしい。

実はうちの会社にも1年間くらい大手メーカーを退職してきた元役職の人を採用した事がある。

その人の言っていることは非常に的を得ていて闇雲にものを作っているだけじゃないなと思わせてくれるような人間だった。

しかし彼は退職した。

どういう理由だったかは分からないが僕の想像では我々の物づくりに対するレベルの低さに呆れていたのではないかと思った。

我々が作っているものは世に出て一般の人が見ても胸を張ってこれは我が社が作った製品ですと言えるものだ。

しかし作っているだけでその製品に対してどのような管理をしているか。

どのように人を動かしているかは見えてこない。

内部にいる人が知っているのだ。

うちの会社は良い意味でゆるい会社だ。

でも悪い意味でもゆるい会社だ。

本当にしっかり管理をし始めたら何人か辞めていくだろう。

居心地はいいのだ。

しかしこれは遊びの延長ではなくビジネスだ。

僕もこのゆるい社風に長い間所属していることもあってゆるい感じに染まってきている。

大手メーカーさんから見たら呆れるのも無理はないだろう。

これでも会社が成り立ってきているのだから立派だと思うが少しずつでも変われればもっと利益を追求できる会社になる事が出来ると思う。

久しぶりに仕事についてしっかり考えてしまった。

そういうキャラではないのだがたまには良いと思う。

つづく。

 

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