南の北へ その3

南の北へ

この部屋は暑い。

天井で大きなファンがまわっているだけだ。

こんな中で眠るのか。

まあいい。

とりあえずキッチンと食事ができるスペースがあるからそこに行ってコーラとポテトチップスを食べよう。

僕は階段を登りキッチンへと行った。

ここにはいろんな部屋の人たちが集まりワイワイと騒いでいる。

みんなが知り合いではないと思うが仲良くやっていた。

キッチンでは女性陣が楽しそうにご飯を作っていた。

僕は端の方に座り静かにコーラとポテトチップスを食べていた。

みんながスマホを見ている。

ここはWi-Fiがあるのだろうか。

壁には何も書いていなかった。

僕は近くにいた欧米から来たっぽい女性にWi-Fiがあるか尋ねた。

彼女は笑顔で僕のスマホを取りWi-Fiに繋いでくれた。

僕のスマホは日本語の設定なので「これはなんて読むの?」と聞きながらでも素早く繋いでくれた。

彼女は僕に「エンジョイ」といい僕は「サンキュー」と言った。

海外のやりとりに慣れている人は何て事のないやりとりだが僕の中ですごく大きなやり取りとなった。

前回のインドの時もそうだが僕は海外に来ると何者でもない。

ただ1人の日本人として見られているのだ。

それは当たり前だ。

ここにいる人のことなんて誰も何とも思っていない。

ただ同じ宿にいて同じ時間を同じ場所で過ごしているだけなのだ。

でもみんなそれぞれのことを尊重して生活をしている。

僕は何か大事なことに気づいたと思う。

普通だったら嫌だなとか面倒くさいとか思ってしまう。

そうではなく一人一人を尊重して生きていこうと思った。

このやりとりは本当にちょっとしたことだった。

人は些細なことで変わっていくのかもしれない。

彼女は僕にどこから来たの?とか、これからどこにいくの?と色々と質問してきた。

僕なりの英語で何となく答えていて彼女は僕が英語が苦手なのだと気づいたのだろう。

そして彼女はゆっくりと優しく会話をしてくれた。

ありがたい。

全てが伝わっていたかは疑問だったが彼女はわかってくれたと思う。

彼女は明日シェムリアップに行きアンコールワットを見るのだという。

僕はここに残りキリングフィールドに行くと伝えた。

またどこかで会えればいいなと感じた。

彼女はもう寝るからと部屋に戻り僕もコーラを飲み干したので部屋に戻りゆっくりしていた。

電気はついていて僕はずっとネットを見ていた。

特別いつもと変わらないニュースを見てちょっとだけ動画を見ていたら眠くなってきた。

明日どうすれば僕はキリングフィールドに行けるのだろうか。

色々と検索したがトゥクトゥクで行った方がいいと思う。

そんなに遠くないしこの距離なら変な料金を吹っかけてくることもないだろう。

そしてその後のバスのことも考えなくてはならない。

本当は明日の夕方くらいに出発するバスがあるのならそれに乗りたい。

検索すると夕方からのバスはあると書いてあるがどこに行けば買えるのだろうか。

今日のバスターミナルで聞いておけばよかったな。

明日キリングフィールドに行く前にチケットを買ってからいこう。

やっぱりちゃんと計画を立てて旅を進めないといけないのかな。

色々と考えたもののうまく答えがまとまらないまま僕は寝てしまった。

つづく。

 

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