PENTAX DA★55mmf1.4SDMは破壊力抜群だった。(その3)

カメラ・写真

かつてガンジーは言った。

迷惑をかけられても許す心が大事である。

日本とは逆の発想ではないか。

日本は基本的に他人に迷惑をかける生き方はやめなさい。

どっちが正解かは分からない。

しかし、呼吸をしているだけで誰かの迷惑になっていると思うとガンジーの教えの方が共感できる気がする。

なぜこんなことを書いたのか?

僕にも分からない。

僕はカメラを使って写真を撮ることを趣味としている。

場所はどこでも構わない。

HD PENTAX-FA77mmf1.8Limitedレンズはリニューアルされてもやっぱり神レンズだった。
人間の記憶には限りがある。 その記憶の中には忘れてはいけない...

しかし、僕はここ最近ペンタックスDA★55mmf1.4SDMレンズを愛用している。

このレンズは僕が使用しているカメラであるペンタックスK-3につけて撮影すると35mm換算で82.5mmとなる。

ペンタックスK-3のセンサーサイズはAPS-Cだからだ。

正直僕は焦点距離なんてどうでもいいと思っていた。

でもさすがに82.5mmはせまいのである。

ペンタックスK-3にペンタックスDA★55mmf1.4SDMは高画質だと思う。

そこには本当に満足しているのだが撮影の目的が決まっていない限り難しい焦点距離であることを知った。

ということは撮影の目的がしっかりしていればこの焦点距離は武器になりこの高画質を思う存分活かせるのである。

ある日曜日、僕は東京に向かっていた。

人物撮影のためだ。

ペンタックスDA★55mmf1.4SDMにハマっていた頃は毎月撮影会に行っていた。

撮影会は基本的に東京都内のスタジオで行うことが多い。

野外撮影などもあるみたいだが僕はその時まだ経験したことがなかった。

今回もいつもお願いしている撮影会の中でモデルさんだけ違う人を選んだ。

サイトではショートカットが可愛い宣材写真が掲載されていた。

僕は基本的にショートカットが好きだ。

いつの間にかショートカットの人を撮りたくなっている。

PENTAX DA★55mmf1.4SDMは破壊力抜群だった。(その4)
僕は2017年からフィリピンのマニラに住んでいる。 仕事で海...

個人の好みだからそれは仕方ないのだがこういう時に気付くなんて思いもしなかった。

群馬県の田舎から約3時間電車に揺られ辿り着いたのは都内の小さなスタジオ。

小さいというよりはなんか作りが細い。

この狭い敷地に無理やり建物を建てた感じがして東京っぽいなと思った。

少し早く着いたのでカメラマン待合場所でスマホを見たりカメラの機材チェックやバッテリーの残量確認をしていた。

ごくたまにやらかしてしまうのがSDカード入れ忘れやバッテリー充電忘れである。

これを仕事でやらかしたらとんでもない事になるのだ。

最悪スマホで撮ればいいやと思ってもこの撮影会はスマホ撮影は禁止なのだ。

サブ機はGRしかない。

GRもいいカメラなのだがみんな大きい一眼レフで撮影しているのに1人だけコンデジで1時間モデルさんを撮影するのは失礼だと思った。

しばらくして前の組の撮影が終わりモデルさんは休憩に入った。

撮影を終えたカメラマン達は引き上げていき順番を待っているカメラマンに緊張感あふれる空気が流れていた。

もちろん僕の手も緊張で震えていた。

時間になりモデルさんが挨拶に来た。

「よろしくお願いします」

僕は頭を下げてからモデルさんの顔を見た時に違和感を感じた。

目が腫れている。

泣いたとかそういう感じじゃなかった。

モデルさんは申し訳なさそうにしていた。

3階へ行くときに「昨日から調子良くなくて、でもキャンセルも申し訳ないと思って」

そう言っていた。

PENTAX DA★55mmf1.4SDMは破壊力抜群だった。(その2)
僕が初めて一眼レフカメラを手にしたのは2013年冬。 機種は...

無理しなくてもいいのにと思っていたがもし昨日僕にキャンセルの連絡が来たらヘコんでただろうなと想像するとモデルさんが来てくれただけでもありがたいと思った。

イメージしていた撮影会とは少し違ったがとにかく撮影を楽しもうと思った。

モデルさんにもいい表情をしてもらいたいし僕は積極的にコミュニケーションをとった。

よく考えてみればこれはいつもの彼女ではなく普通じゃない状況なのだ。

そんな状況のモデルさんを撮影できるなんてそれはそれでラッキーではないか。

目は腫れていてもちゃんとしたモデルさんだ。

そしてスタジオが狭いこともあり嫌でもカメラマンとモデルの距離は近い。

普段は少し離れた場所からモデルさんを撮影するのが僕のスタイルだった。

一眼レフ用の大きいレンズで威圧感のないように自然と距離を取っていたのだ。

しかし、物理的に距離が近い撮影をしなければならない中で気付いたのは寄っても全然いい写真になる。

そして寄った写真は普段よりも目的がはっきりとしていて写真に無駄なものが入らなくなりモデルさんにしか目が行かなくなる。

こういう撮影スタイルもあるんだな。

せっかくスタジオで撮影できるのだからと意識しすぎて背景との色や構図バランスを気にしすぎていた。

この写真の主役はモデルさんである。

PENTAX DA★55mmf1.4SDMは破壊力抜群だった。
2014年夏。 僕は一眼レフカメラを買った。 今まで持ってい...

目的がはっきりした。

背景が入るのが悪いわけじゃないが寄った写真もいいなと思った。

1時間というのは本当に早く一瞬で終わってしまう。

今回の撮影で新しいスタイルを発見した気がする。

モデルさんは目が腫れていたことを謝ってきたがそんなことはすでにどうでもよく新しい撮影スタイルの発見に逆に感謝した。

近くにいても嫌な顔しないでポーズを取ってくれたモデルさんに感謝です。

写真は奥が深いな。

迷惑かけられても許す心が大事だとガンジーは言った。

今回に関しては許すというよりは逆に感謝しました。

 

※このページに載せている写真はすべてAKIRAが撮影しました。

※このページに載せている写真はすべてペンタックスK-3とペンタックスsmcDA★55mmf1.4SDMを使用して撮影しました。

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