フィルムカメラは忘れ去られてしまったのか?
そんなことはない。
このデジタルカメラ全盛時代にノスタルジックなフィルムカメラ人気が再燃しつつある。
もう新品のフィルムカメラを出しているメーカーは数少なく中古がメインとなっている。
安いフィルムカメラであれば1万円もしないで本体とレンズが揃うだろう。
僕はデジタルカメラから始めた人間だからもともとは取り直しが出来ないというところに臆病になって手を出さなかった経緯がある。
しかし最近はマニュアルフォーカスで時間をかけてしっかりと撮影するスタイルも面白いと感じオールドレンズに手を出してきました。
次第にフィルムカメラにも興味が湧いてきたところで実家に帰った。
僕はフィリピンでの仕事を退職し、日本の本社も退職して少しゆっくりしようと思っていた。
実家に帰ったのはそんなタイミングで久しぶりに自分の部屋の掃除をして昔の写真を探してみた。
オレンジ色のネガフィルムと一緒にプリントされた子供のころの僕がそこにはいた。
記憶を形にできるなんてやっぱり写真っていいな。
そう思いながら見ていたがよく考えてみたら母親はカメラが好きなわけではない。
いつも写ルンですをバッグに入れて僕の少年野球や旅行などに出かけていたそうだ。
今でも現役で売っている写ルンですは間違いなく世紀の発明品だと思う。
僕がフィルムカメラに興味が湧いた理由はポジフィルムの宝石のようなフィルムを自分の手元に残しておけるし上達したら友人や大切な人にプレゼントできるから。
ペンタックスユーザーである僕はレンズはそこそこ持っている。
でも迷っていたのは機械式のカメラか自動のカメラかだ。
機械式のLXなんかは僕のほしかったデザインでずっとチェックしていた。
でもポジフィルムは露出の関係やフィルム初心者の僕が始めて失敗でもしたらすぐ嫌になってしまうのではないかと心配していた。
「やはり簡単なカメラから買おう」
そう決めたのだ。
ペンタックスである程度カメラ内で設定をしてくれるのはMZ系だ。
他にもあるかもしれないが僕はこの小ささと買いやすい値段ということでMZ-3を買うことにした。
黒をお願いしたはずなのにシルバーが届きちょっとビックリしたが小さいことは気にしないという精神で取り換えはしなかった。
僕の地元は群馬県だがこれから単身赴任をして新しい会社のある静岡県に来ていた。
フィリピンから群馬に帰ってきて静岡県へ。
変な人生になってきたな。
そして今回単身赴任する理由はこの会社の中国工場へ赴任することが契約となっているからだ。
もう一度海外でチャレンジしてみたいと思っていたがこんな感じになるなんて想像していなかった。
地元以外を転々として生きていくのもいいかもしれない。
そして僕は静岡県の清水区(旧清水市)を撮影した。
街はのどかで僕が生まれ育った場所と似ているが決定的に違いを感じているのは海があることだ。
国道150号線はレンタカーを借りて何回も走っているし何回見ても新鮮だ。
そして少し走ると富士山が見える。
地元の人たちはあまり感じていないみたいだけどこれはありがたいことだ。
今回の撮影は色の違いを実感したくて富士のベルビア50, ベルビア100, プロビア100, コダック エクタクローム100を1本ずつ買って試してみた。
撮影後にキタムラへ行き現像をお願いすると1か月近くかかると言われてしまった。
その間も僕はフィルムを買い撮影していた。
今僕の手元にあるのはエクタクロームのフィルム現像後のものだ。
やっぱり色付きのフィルムが手元にあるのっていいな。
そう実感できたフィルム撮影だった。
実をいうとフィルムはモノクロポジフィルムも含めてありったけに集めてこれから楽しもうというときに中国赴任の時期が来てしまったのだ。
中国にポジフィルムを現像できる場所があるか分からないけど出来るだけ探してみて中国での楽しいカメラライフを送っていきたいものです。
ペンタックスMZ-3と3本のリミッテドレンズは壊れるまで使うよ。
※本文での写真はすべてAKIRA YOSHIZAWAが撮影しました。
※本文での写真はすべてペンタックスMZ-3とペンタックスFA43㎜リミテッド、ペンタックスFA 77㎜リミテッドレンズで撮影しました。
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