僕はペンタキシアンである。
6年前にK-3を買った。
その前はニコンのD5100のレンズキットを持っていてよく旅に出ていた。
悪いカメラではなかったし気に入っていた。
しかし新しいのが欲しくなった時に色々とカタログを見てなんか角張っている一眼レフを見つけた。
スペックを見るとかなり良い線いってる。
そして値段も予算内にある。
僕はペンタックスK-3を買った。
そしてレンズはシグマの18-50mm f2.8を選んだ。
カッコ良かった。
ドラクエのレベルが上がった音が僕の中で聞こえたのだ。
家にいる猫を撮ったりいつもは撮らないような自分の足を撮ってみたりと無駄にカシャカシャ鳴らしていた。
ウチの猫は僕に対してシャーシャー言っていた。
とにかくシャッター音が気持ち良かった。
キレが良いのだ。
そして2400万画素の高精細な写真が僕を満足させていた。
連写も良いし耐久性も抜群。
この時はこのカメラを20年くらい使ってやろうと思った。
このカメラでは20ヵ国くらい巡った。
正直いうと全てに満足できているわけではない。
みんなが言う通りオートフォーカスが遅いのだ。
行き帰りで迷ってまた迷う。
挙げ句の果てにファインダーで点滅してお手上げ状態。
この一瞬を撮る。
肝心な時に迷ってお手上げなのだ。
それじゃこの一瞬は撮れない。
まあそれも含めてこの機種には愛着が湧いていた。
レンズも買い足してタムロン70-200mm f2.8も買った。
焦点距離で言えばもう他に買うものないじゃんと思っていた。
雑誌でよく見たレンズ沼。
どこにあるんですか?って感じ。
短焦点レンズを持つまでは。
ある時僕は週刊誌を見ていて気になった。
可愛いアイドルが表紙を飾っている。
しかしドラマで見るとそんなに可愛いか?って思う。(ごめんなさい。)
写真には魔法がかけられるんだと思った瞬間だった。
可愛い娘をもっと可愛く撮れる。
僕もやってみたくて撮影会に行くことに決めた。
しかし今のレンズでいいのだろうかと思った。
カメラ雑誌に掲載されている写真の下には大抵使ったカメラとレンズ情報が載っている。
僕は気付いた。
ペンタックス使ってる人全然いないじゃん。
そしてズームレンズ使ってる人が少ないじゃん。
ペンタックスに関してはみんなが使っていない理由があるのかな?とか人気ないなとか思っていてじゃぁこのカメラですげえの撮ればいいじゃんって思った。
でもやっぱり気になったのがみんな短焦点レンズ使ってるんだなってこと。
不便じゃん。
何がいいんだろう。
写真は同じ焦点距離使えば同じような写真が撮れるんだろう?とそれまでずっと思っていた。
でもちょうどボーナスが入ったからネットで評判の良かったDA★55mm f1.4を買った。
そして撮影会当日。
緊張しながら使うとやっぱり不便じゃん。
なんだよこれ。
でもレンズ交換してる時間がもったいないからそのままずっと使って1時間が終了。
はじめて女の子を撮ったから緊張してたけど帰りの電車で少しリラックスできた後に確認したデータに驚愕した。
すごい綺麗に写ってる。
女の子が可愛かったのもあるけどこのカメラとレンズすげえってなった。
それがこの1枚。
女の子には悪いけどずっと拡大してコンタクトレンズ付けてるのが分かったり肌の状態を確認し続けていた。
ずっと使おう。
そう思った瞬間だった。
しかしある事件が起きた。
ミラーパタパタ現象。
僕がタイに行ったとき人が全然いないお寺で写真を撮ろうと思った時に急にヘリコプターが舞い降りて来たような音がカメラから鳴ったのだ。
何をしてもダメ。
この時は少しだけこの現象の噂を知っていたから電源を入れたり落としたりを繰り返した。
止まった。
で、また何もなかったかのように普通に動く。
しばらくするとまたヘリコプターの音が鳴った。
外だからまだ許されるけどこれが教会とか静かなところでやらかしたらどうなるんだろうと心配していた。
と言うよりはサブ機を持っていたら間違いなくこのカメラは売っていただろう。
しかしK-3のみで勝負していたため帰国してからビックカメラ高崎店に相談してなおしてもらうことにした。
少し憎かったカメラも1週間手元を離れると寂しくなり早く手術しもらって帰っておいでと言う気持ちになった。
結局このカメラは4年半使って今は実家の兄にレンズごと譲ってしまった。
兄はカメラのことはまるで素人だ。
もったいない。
しかしなぜか売ってしまうことが出来なかった。
とりあえず僕の知っている人が使ってくれることで安心できると当時の僕は思ったのだろう。
今は売って少しでもお金にしておけば良かったと少し後悔している。
兄は全然使っていないからだ。
そして次に買ったのは噂が出ては消えそしてまた噂になったあのK-1。
それはまた次回にしよう。
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